店の前を通る人に向けた表示や、ビルの壁面の大きな映像は、屋内のサイネージとは考えることが大きく違います。屋外では、強い日差し、雨や風、気温の変化にさらされ、さらに自治体のルールも関わってきます。ここでは、検討を始める前に知っておきたいポイントをまとめます。

屋内用ディスプレイとの違い

項目 屋内用ディスプレイ 屋外用ディスプレイ・LEDビジョン
明るさ 室内で見やすい明るさ 直射日光の下でも見える高い明るさが必要
防水・防じん 想定していない 雨・ほこりに耐える構造が必要
温度 室温 夏の高温・冬の低温、直射日光による熱への対策が必要
設置 壁掛け・スタンド 基礎・架台・壁面への固定など工事が必要

屋内用のディスプレイを窓の内側から外に向けて使う場合も、日差しで画面が見えにくくなったり、熱で傷んだりすることがあります。窓際に置くなら、高輝度のモデルを選びましょう。

液晶ディスプレイとLEDビジョン

  • 屋外用液晶ディスプレイ:比較的小さなサイズ(店頭のスタンドなど)で、細かい文字や写真をきれいに見せたいときに向く
  • LEDビジョン:小さなLEDの粒を並べたパネルで、つなぎ合わせて大きな画面を作れる。明るく、遠くからでも目立つ

LEDビジョンでは「画素ピッチ」(LEDの粒の間隔)が重要です。間隔が狭いほど近くで見てもきれいですが、価格は上がります。どのくらいの距離から見られる場所かによって、適した画素ピッチが変わります。

屋外広告物の許可

屋外に広告や看板の役割を持つ表示を出す場合、多くの自治体で 屋外広告物条例 による許可や届け出が必要になります。大きさや場所、表示の内容(動く映像や明るさ)によって基準が決められていることもあります。設置場所の自治体の担当窓口に事前に確認しましょう。また、建物の壁面に設置する場合は、建物の所有者や管理会社の了承も必要です。

設置工事と保守

屋外の大型表示は、重さや風に耐えるための基礎や架台、電源工事が必要になります。設置後も、次のような保守を考えておきましょう。

  • 故障したLEDパネルの交換
  • 定期的な清掃や点検
  • 落下などの事故を防ぐための固定部分の確認

CMSはどうするか

LEDビジョンでも、中身を配信する仕組み自体は屋内のサイネージと同じで、再生用のプレーヤーとCMSを組み合わせます。LEDビジョンのコントローラーに、業務用プレーヤーや小型PCをつなぎ、クラウド型CMSで配信する構成がよく使われます。どのCMSが使えるかは、組み合わせるプレーヤーによって決まります(端末・ハードウェア)。

まずは専門の会社に相談を

屋外サイネージやLEDビジョンは、機器の選定、許可の確認、工事、保守までまとめて考える必要があり、自分だけで進めるのは難しい分野です。設置場所の写真や大きさ、見せたい内容を用意して、専門の会社に相談するのが確実です。相談の前に準備することや、見積もりで確認したい点は設置・導入の進め方にまとめています。