デジタルサイネージとは、店頭や受付、駅、オフィスなどに置いたディスプレイに、画像や動画、お知らせを表示する仕組みのことです。紙のポスターやメニューの代わりに画面を使い、表示する中身をあとから自由に入れ替えられるのが特徴です。

「サイネージを入れたい」と考えたとき、何から決めればよいか迷う方が多いのですが、仕組みを 画面・再生端末・CMS の3つに分けて考えると、選ぶものがはっきりします。

1. 画面(ディスプレイ)

中身を映す画面です。大きく分けて次の3種類があります。

  • 家庭用テレビ・PCモニター:安く手に入り、小さな店舗や社内掲示ならこれで十分なことも多い
  • 業務用ディスプレイ:長時間の連続表示を前提に作られた製品。明るさや耐久性が高く、機種によってはサイネージ用のアプリを本体に入れられる
  • LEDビジョン:屋外や大型の表示に使う。明るく遠くからでも見えるが、機器の選定や施工が必要になる

家庭用テレビは一日中つけっぱなしにする使い方を想定していないことがあります。営業時間中ずっと表示するなら、業務用ディスプレイも候補に入れて検討しましょう。

2. 再生端末(プレーヤー)

画面にHDMIなどでつなぎ、中身を再生する機器です。

  • ストリーミング端末:Apple TV や Fire TV Stick など。手軽で安い
  • 小型PC・ボード:Windows の小型PCや Raspberry Pi など。安定性や拡張性が欲しいときに
  • 業務用プレーヤー:BrightSign などのサイネージ専用機
  • プレーヤー内蔵ディスプレイ:Samsung や LG の業務用ディスプレイの一部は、本体にアプリを入れられるため外付けの端末がいらない

どの端末を使うかで、選べるCMSが変わります。たとえば Apple TV にきちんと対応しているサイネージCMSはごく一部で、当サイトで調べた範囲では Kitcast がほぼ唯一の選択肢でした。端末ごとに使えるCMSは端末・ハードウェアのページにまとめています。

3. CMS(配信管理サービス)

CMS(コンテンツ管理システム)は、画面に何を、いつ、どの順番で出すかを管理するサービスです。最近はインターネット上で使うクラウド型が主流で、パソコンのブラウザから画像や動画をアップロードし、表示する画面や時間帯を決めるだけで、離れた場所の画面にも配信できます。

海外には、1画面あたり月数百円〜千円台から使えるクラウド型CMSがたくさんあります。無料プランを用意している会社もあり、Fire TV Stick とテレビがあれば、その日のうちに試すことができます。各社の違いはCMSの比較表で確認できます。

ポスターとくらべて何がよいのか

デジタルサイネージの主な利点は次のとおりです。

  • 差し替えが早い:印刷や貼り替えの手間がなく、管理画面から数分で内容を変えられる
  • 時間帯で出し分けられる:ランチとディナーでメニューを変える、朝と夕方でお知らせを変える、といった使い方ができる
  • 動きで目を引く:動画やスライドで、紙より目に留まりやすい
  • 複数の場所をまとめて管理できる:店舗や拠点が複数あっても、一か所から配信できる

一方で、画面や端末の費用、CMSの月額費用、電気代がかかります。費用の考え方はデジタルサイネージの費用の考え方で解説しています。

始めるときの順番

  1. どこに置いて、何を見せたいかを決める(店頭のメニュー、受付の案内、社内の数字など)
  2. 画面を決める(今あるテレビを使うか、業務用ディスプレイにするか)
  3. 再生端末を決める(手軽さなら Fire TV Stick、Apple 製品でそろえたいなら Apple TV など)
  4. その端末で動くCMSを選び、無料プランや無料お試しで実際に表示してみる

迷ったら、まずは手元のテレビと安いストリーミング端末で、無料のCMSを試してみるのがおすすめです。実際に画面に出してみると、必要な機能や画面の大きさがはっきりします。用途ごとのおすすめは用途から選ぶにまとめています。